※オタク特有の鼻につく表現や冗長な文章・過剰に感情的な部分が含まれると思いますので、オタクが嫌いな人には向かなすぎる文章です。
2024年3月31日、Sexy Zoneが中島健人くんとSexy Zoneという名前からの卒業を迎えるにあたり、たくさん幸せにしてもらったオタクとして何かを残したいとは思っていた。
けれど絵は上手に描けないし、筆が遅すぎて間に合う気がしなかったので、しがない二次元オタクがSexy Zoneを好きになるまでや、なってからの思い出をブログに残すことにした。
途中で2次元の話などが入ると思うので、謎の呪文始まったなと思ったら読み飛ばして大丈夫です。
Sexy Zoneを好きになり始めたのは2018年、松島聡くんがお休みに入る前くらいからだったと思う。
歌番組でふまけんイノセントタイムやAIBOの『ぎゅっと』なども見ていたけれど、はじめて「新曲の時期」を体感してCDの発売を待ったのは、『カラクリだらけのテンダネス』だった。
2次元オタクをやっている私の周りの友人が、みんなそれぞれキンプリやSixTONESやHiHi Jetsなど、事務所のアイドルにはまっていた。(幼い頃からアイドルを応援していた子もいるけれど、綺麗に時期が揃っていたという意味で)
その内の友人の一人が応援していたグループがSexy Zoneだった。
年末年始や長期休暇に集まると、カラオケで円盤を持ち寄って鑑賞会をした。
そこで少しずつアイドルの顔と名前を覚えていった。
そんな中、Sexy Zoneの初期の曲とPVのトンチキさは私にとって衝撃だった。
『Real Sexy!』のMVを観た時は涙が出るほど笑ったし、ドバイに行ったにもかかわらず、『バィバィDuバィ』のMVは日本で撮影したとか、『Sexy Summerに雪が降る』は秋発売というエピソードも忘れられなかった。
トンチキに惹かれたことは、好きになった理由のひとつとして間違いないと思う。
トンチキ曲を出していた頃の彼らは間違いなく苦労しただろうし、簡単に言っていいことではないかもしれないけれど、たぶんトンチキがなければ今の私もないので、オタクを惹きつける・話の種に絶対困らないという点では、Sexy Zoneが築いた財産と言っていいと感じている。
そしてその頃、私はちょうどアイドルを題材とした『アイドリッシュセブン』というゲームのストーリーに触れて、そのおもしろさに衝撃を受けていた。
そこに同じ2次元オタクの友人から「MEZZO"*1はテゴマスみたいなグループ内ユニット」「ジャニーズのMEZZO"がふまけん」と教えてもらったことで、よりとっつきやすく感じたのかもしれない。
とはいえ、私は3次元のアイドルのちゃんとしたファンになったことがなかった。
2.5次元に触れて楽しんだことはあったけれど、3次元のアイドルのファンというのは文字通り次元が違う存在だと思っていたし、根暗な陰キャの身からすると怖そうだなあと思う部分もあった。
ただ、Twitterで「#セクシー異文化交流」や「#ウェルカムトゥーケンティーワールド」のタグなどを見るにつれて、あれ?もしかして、三次元アイドルのオタクも、二次元のオタクとそう変わらないテンションで好きな人の挙動を愛しているのかな?と感じるようになった。
(もちろんファンアートにおけるルールなどは違ってくるのだろうけど)
Sexy Zoneがその美しいビジュアルや曲や挙動のトンチキさ、幼い頃から一緒にいたがゆえに醸し出される家族のような雰囲気から、2次元オタクからもとっつきやすい特色を持っていたのかはわからない。
(勝手に言葉をお借りして申し訳ないのですが、今でも「菊池、ガンダムに乗るな」というフレーズが一部に共通認識として伝わっているのはその証左になるかなと思っている)
けれど、二次元オタクの時から好きな人の挙動がトンチキだと嬉しい……というハマり方をしていた私には、Sexy Zoneはこの上なくフィットしていたのだと思う。
それが良いか悪いかはともかく、キャラクター的にSexy Zoneを覚え、好きになっていった。
なんとなく好きになってからCDをレンタルして曲を聴いてみたら、それがSexy Zoneの曲とは知らなかったはずなのに、『Ladyダイヤモンド』も『君にHITOMEBORE』も聞き覚えがあって驚いた。
君米は今でも好きな曲上位に入るくらい、当時から好きなメロディーの曲として覚えていた。
センシティブな話かもしれないが、この経験があるので「売れるといいね」みたいなことを言われてもしばらくぴんとこなかった。
まったくセクゾのオタクではなかった頃から曲に聞き覚えがあって、ランキングだって1位なのに、もう売れてるじゃん?と思っていた。
まだファンクラブにも入っていなかった頃、Twitterで回ってきたananのバレンタイン特集回のSexy Zoneの表紙が本当に良くて、欲しい!と思った。
しかしananを買ったことがなかったので、発売日を忘れていて買い逃してしまったところを、友人が見つけて買ってきてくれた。
これが私の人生初のananだった。一緒に北海道旅行に行く待ち合わせの前に買ってきてくれたので、北海道はSexy Zoneのananと一緒に行ったし、以降私はマガジンハウスの写真信者になった。ananカレンダー大好き。
友人とバレンタインの催事場などを見に行った渋谷の駅に、ポプステの広告が出ていた。
今のように広告が出ると知って見に行ったものではなかったから、思いがけない出会いにはしゃぎながら写真を撮った。
一緒にいた友人に「もうファンクラブ入りなよ」と笑ってもらったのを覚えている。
今となってはSexy Zone箱推しのケンティーのオタクという自認だけれど、当時はケンティーに対して「友人の推し」という認識が強かったので、テレビで見かけると「友人が好きな子が出てるなあ」と思っていた。
年度末の残業が続いていた頃、帰ってテレビをつけると、ゴチにケンティーが出ていた。
お金が手に入ろうとも労働は嫌いで疲れ果てていたオタクの目に、信じられないくらいケンティーは可愛く見えた。
あまりにも可愛くてちょっと泣けた。好きなキャラと体型が近しいとか、いろんな邪念のようなものはあったけれど、その時には自分ももう中島健人くんを好きになっていたのだと思う。
砂の器も見た。人を殺す瞬間に子どものように泣き出しそうな表情をするケンティーの演技が今でも大好きです。
ファンクラブの入会を考えるようになったものの、三次元のアイドルのファンクラブに入ったことがなかったために、私はそれをとてつもなく重いことのように感じていた。
入会を人生における契約のように捉えていて、「自分がいつまでどのジャンルを好きかわからないのに、軽い気持ちで入会していいのかな?責任もてるのかな?すぐ飽きちゃわないかな?」という不安で、入会に踏み切れなかった。
結局、何がきっかけだったかは忘れたけれど「ずっと続くかどうかはともかく、応援したいと思っている人たちに、今お金を落とせる手段があるならいいか」と開き直って入会した。
真夏に届いた会員証は、郵便受けの中であたたかくなっていて、ぬいぐるみに感じるようにいのちを感じた。
結果として、Sexy Zone卒業の時にこんなブログを書こうとしているくらいなんだから、杞憂といえば杞憂だったなあと思う。
その年はたまたまコロナの影響でポプステの広島公演に追加で申し込めるようなタイミングで入会できて、慌てて飛行機などを調べたけれど、結局外れた、というか実施されなかった。
かわりに配信をしてくれて、配信でもないとライブの全通なんて経験は一生無理だろうからと、ポプステの配信はすべての回を買ったのもいい思い出になった。
勝利誕の回、プレゼントの上着を着たままぶかぶかの袖で踊る勝利くんが本当に本当にかわいかった。
アイドル初心者に「シンメ」という概念を教えてくれたのは、Sexy Zoneのふまけんだった。
ケンティーにトランプを教える風磨くんや、氷河期と呼ばれる時代や、8.25事件の「いつも見ていた流れ星が俺の手に落ちてきた感覚」は、あんスタやアイナナを通った二次元オタクをも震撼させた。
「事実は小説よりも奇なり」とはこういうことかと身をもって学んだ。
私がハマってからでさえ、時にはヒヤッとすることもあったけれど、不器用で、なぜかもじもじしていて、でも息も背中合わせもぴったりな、そんな二人の物語をリアルタイムで見つめていられるのが、物語のオタクとして嬉しかった。
シンメという概念を知ってからのオタクの世界は、それまでより広がって、輝いていて、楽しかった。
アイドルものではないジャンルでも、ここはアイドルパロだったらシンメだな……と考える選択肢が増えた。
周りにアイドルのオタクとしては先輩な友人たちがいてくれたことも幸いしつつ、事務所内のいろんな交友関係の一部を覚えて、そのおもしろさや奥深さを教えてくれたのもSexy Zoneだった。
この子は風磨くんの友達の樹くんとか、
ケンティーと同じ大学に行った永瀬くんとか、
勝利くんと仲良しの岸くんとか、
「友人の推し」に加えて、「好きな人たちの友達」として知っている人たちが増えて、テレビを見るたびに知っている人が増えるのが答え合わせみたいで楽しくて、嬉しかった。
その後、私にも応援するグループが増えたけれど、彼らを知ったのもSexy Zoneがきっかけだったし、グループ同士で絡みがあると大はしゃぎだった。
元からテレビをよく点けている家ではあったけれど、テレビを見ることを何倍も楽しくしてくれたのはSexy Zoneだった。
2次元オタクのアカウントでも、ジャンルやキャラとSexy Zoneの共通項があれば盛り上がり、テレビにSexy Zoneのメンバーが出る時はやたらと騒いで、その結果「見たよ」「覚えたよ」「意識するようになったよ」と言ってもらえたことが、嬉しかった。
自分の好きなものを共有できたことが嬉しかったのはもちろん、しがないオタクでもほんの少しだけ、Sexy Zoneに貢献できるようなことがあるだろうか……と考えたのは、たぶん初めての感情だった。これが「応援」なんだろうか、と思った。
2023年12月のドームツアーの福岡2日目は、その二次元アカウントで知り合った方と参加した。
その方とは2次元がきっかけで出会い、Sexy Zoneがきっかけで初めて顔を合わせた。前からYouTubeのMVを観てくださっていて、ハニハニのMVが特に好きだと言ってくれた。セクゾの話をしたことはあったけれど、実際にお会いするきっかけがセクゾになるとは思いもしなかった。
アリーナを引いて、近い近いと一緒にはしゃいだり、泣いたりできて嬉しかった。めちゃくちゃいい人だった。
(※他にもご一緒してくださった方は全員いい人で、本当に人様との巡りあわせには恵まれる幸運なオタクでいられています。今回は2次元きっかけとしてこの思い出を挙げさせて頂きました。どの公演も本当に楽しかったです)
そんなふうに、自分の好きな2次元コンテンツを事務所でキャスティングするならこれ!と盛り上がっていたし、2次元アイドル⇔3次元アイドル間の曲のカバーも絶対してほしかったし、これが見れなきゃ死ねない!と思っていたものがいくつもある。
もちろんオタクの夢物語だから叶う可能性はもともとほぼなかったけれど、Sexy ZoneでTRUMPシリーズ*2は……?事務所でダンスマカブル*3は?と未練が尽きなくなってしまったので、本当に死ねなくなってしまったのかもしれない。
(事務所単位ならまだチャンスはあるのかもしれないけれど、Sexy Zoneで見たいと思っていたものがあまりにも多いし、ハロプロでリリウムをやったのはやっぱりとてもすごいし羨ましい!ふまけんのソフィとウルのリバースキャスト*4見たかっただろ!ポニキャだし!!)
そして、本格的に好きになった時期的に、私は5人のSexy Zoneを生で見られたことがなかった。
聡ちゃん復帰後の5人のRUNや、NOT FOUNDの一部の音楽番組では運よく見られたけれど、生で、というのはなかった。(卒業前ラストのカウコンも外れた)
5周年はもちろん、SZ10THにも当たらなかった弱いオタクだったので、薔薇を掲げるサプライズに参加できたこともなかった。
そんな私も、ありがたいご縁があって2023年の「ChapterⅡ in DOME」東京ドーム最終日である12/26の公演に参加することができた。
この時にはもう改名が発表されていたので、Sexy Zoneという名義のもとでは最後になるとは理解していたものの、サプライズがあるとは夢にも思わず油断しきっていたので、開演前のサプライズのおしらせにドキドキしていた。
この日は、マリウスも客席に来てくれていた。
風磨くんたちが呼びかけて、カメラもマリウスの姿をモニターに映した。
特典映像をまだ見られていないので、もしかしたら都合よく脚色されている記憶で物を言ってしまうことになるが、『フィルター越しに見た空の青』を歌い、マリウスを指差して、身を寄せ合う4人がいた。
あの瞬間、確かにSexy Zoneは5人だった。
5人のSexy Zoneと同じ空間にいられたことが、本当に嬉しかった。
メンバーが何度も言葉で、開いた手のひらが示す5本の指で、ずっと伝えてくれていた「5人のSexy Zone」を見るという夢を叶えてくれたのも、ほかでもないSexy Zoneだった。
マリウスの卒業に納得はしつつも寂しさは拭えなかったから、どうしても切なさは残ったけれど、それでもあの瞬間、誇張なく美しい永遠を見たのだと思った。
ふまけんの背中合わせで、あの広い東京ドームに大歓声が沸き上がり、揺れたのを肌で体感したことも含めて、忘れられない景色だった。
お休みしていた聡ちゃんが戻ってきて、5人がまた揃う奇跡があるのだと、夢が叶うという幸福を教えてくれたのもSexy Zoneだった。
マリウスの卒業で、どうしようもなく寂しくて涙が止まらないけれど、これ以上ないくらい綺麗な旅立ちを教えてくれたのもSexy Zoneだった。
2024年1月8日からずっと、Sexy Zoneはまだ言えないこと・これからも言えないことがあるだろう中でも、真摯に言葉を尽くしてくれていると感じている。
大変申し訳ないことに、私はそれに彼らの人としての優しさを確かに感じ取りながらも、まだほぼ何も前向きにはなれていない。
叶うのならずっとこのまま終わらないでほしいとも思ってしまっている。
けれど、時間がかかってもいつかゆっくり受け止めて飲み込めるように、彼らが届けてくれるものはしっかり受け取って、留めておきたいとも思う。
本当に寂しいし、正直言うと今回ばかりは「もうアイドルを好きになるのをやめたい、これで最後にしたい」とすら思ったけれど、間違いなくSexy Zoneは私に3次元のアイドルを応援する楽しさを教えてくれた。
コンサートのためにはじめて一人で飛行機に乗り、新幹線に乗り、北海道、新潟、福岡……といろいろなところに行く機会をくれた。
人生の喜びを増やして、豊かにしてくれた。
初めて好きになった3次元のアイドルがSexy Zoneでよかった。
私の人生において、それ以外はありえなかったと思えるくらい、よかった。
Sexy Zoneというグループが、そこに所属しているメンバーが大好きです。
Sexy Zoneの中島健人くんが、菊池風磨くんが、佐藤勝利くんが、松島聡くんが、マリウス葉くんが大好きです。
Sexy Zoneのふまけんが、けんしょりが、しまじまが、健マリが、さときくが、ふまそうが、風マリが、しょりそうが、しょりマリが、聡マリが、大好きです。
Sexy Zoneが大好きです。
本当に本当に寂しいけれど、出会わせてくれてありがとう。
あなたたちの人生に、優しく、あたたかく、嬉しく、幸せなことだけ降り注いでほしいと、本心で願っています。
2024.3.31
まだ配信ライブを待っている状態の、しがないオタクより。
*1:ゲーム『アイドリッシュセブン』に登場するアイドルグループ・IDOLiSH7のメンバーの内、四葉環・逢坂壮五の二人から成るユニット。メンバーカラーはそれぞれ水色と紫。『Dear Butterfly』という曲もあるし、出会ってすぐの静電気エピソードもあり実質エレショもしている
*2:吸血種と人間種が共存する社会の物語。ざっくり言うといわゆる登場人物間のクソデカ感情が大きな見所のひとつ。https://trump10th.jp/
*3:『アイドリッシュセブン』における劇中劇。https://idolish7.com/ldm/
*4:リバースキャスト:対の立場となる二つの配役を二人一組の役者が交互に演じるもの。https://www.ponycanyon.co.jp/visual/PCBP000052244